「アトリビューション」

インプレスさんから、Fringi81の田中社長、アタラの佐藤会長、杉原CEO、有園COOの共著による、「アトリビューション」を頂戴しました。
「広告効果の考え方を根底から覆す新手法」というインパクトのあるメッセージが表紙に書かれているのですが、現在デジタルマーケティングに関わる人たちにとっては、目を通しておくべき一冊だと思います。

ちなみに、Google insights for searchで調べてみたところ、ここ1年は、第三者配信よりアトリビューションの方が検索ボリュームが大きくなっていました。じわじわとマーケティング業界に浸透し始めている感じですね。

以下、私なりの、読後の感想です。

第三者配信などのアドテクノロジーの普及によって、クリック以外に、ビューを個々のブラウザ単位で追いかけることができるようになった。
これは、従来のクリックしか追いかけられない場合と比べて、広告の効果を検証するためのデータが、圧倒的に増えることを意味する。
これらのデータを元に、バナー、リスティング、あるいは無料のソーシャルからの流入も含めて、ネット広告活動全般のマネジメントをしようというのが、本書の提言である。

本書の中では、アトリビューションは、「コンバージョンに至るまでの流入元の履歴のデータを使い、コンバージョンへの貢献度を各流入元に配分すること」としている。これによって、デジタルマーケティングで活用される広告の効果を全体最適で見直すことができる。
米国では第三者配信がすでに10年の歴史があり、普及している環境下でアトリビューションが語られているのに対して、日本では第三者配信がようやく普及の兆しが見えた段階なので、少し取っ付きにくい面もあるかもしれないが、逆に一気にグローバルスタンダードに近づくチャンスでもある。

著者達の経験による、具体的な数値も示されているので、読み手は、アトリビューションマネジメントすることで、どう具体的に効果が変わるのかをイメージしや すいだろう。当たり前だが、本書は、方法論の紹介をしているだけであって、実際のビジネスでは担当者それぞれが答えを探す努力をしなくてはならないことは、変わらない。アトリビューションモデルに、万人共通の「正解」は存在しない。
しかし、新たにネット広告の効果改善を考えようという人にとっては、多くのヒントが、盛り込まれている。読者が自ら考えるためのベーシックな考え方あるいは事例を紹介しているので、これらは大いに参考にすべきだろう。そして、どう読み解くかは、読者次第だ。

プランニングと同時に、実施、オペレーションの体制のことも触れられているが、それらも含めて、マネジメントが実現できる。必要に応じて、適切なパートナーを選ぶことも大切。
当社も、そのお手伝いをしたいと考えている。