ブランドとソーシャルメディア

先日、Facebookのマーケター向けのイベント、fMC Tokyoに参加してきました。内容の詳細は、他のサイトで詳細に紹介されているので、ここでは、このイベントで私が感じたことを、少しご紹介したいと思います。

FacebookにもMarketing Solutionのページがローンチ

改めて強く認識したのは、ブランドは、今まで以上に、生活者の手の中にあるということです。
広告担当エンジニアリングディレクターのMark Rabkinさんが引用されていましたが、IntuiteのFounder、Scott Cookの名言です。
"a brand is not what we tell the consumer it is; a brand is what consumers tell each other it is."

普段、クライアントと密接に広告の仕事をしていると、ブランドと生活者の間のコミュニケーションという観点から、クライアントであるブランド側を中心に、そこからどう情報を伝えればよいのかということで発想しがちですが、ソーシャルがこれだけ広がると、ブランドと生活者の間で行われるコミュニケーションは、生活者同士がそのブランドについて語っていることと、同等に扱われていると考えるべきでしょう。
これは、特にネガティブな情報が流通する際に言えることですが、ソーシャル上でのプレゼンスが乏しいブランドにおいては、生活者同士の対話の方が大きな影響力をもってしまう、というぐらいの認識をすべきかもしれません。

Facebookの方々のプレゼンテーションを聞いていて、強く感じたのは、「メディア」という役割あるいは機能を有しているというよりも、「ネットワーク」の場であることがその根底にあるということでした。マーケター向けのイベントですから、メディアとしての側面、利用価値が説明されたわけですが、他のメディアのイベントと異なり、Facebookの背景にある哲学あるいは思想的なものを垣間見れたのは、貴重な体験でした。
アジアパシフィック地区のマーケティングを担当するMeg Sloneさんが、最後のセッションで語っていましたが、Facebookのコアは、Relationshipであるということです。だからそこでは、リアルな人間関係で起きていることと同じことが起こっている。マーケターは、「人はなぜ互いに話をするのか」ということを時々思い出す必要がある、ということで、次の4つを挙げていました。
To make life easier
To establish common ties
To help each other
To craft our identity

話をすることには、生活をよりよいものにしたり、自分というものを見つめなおすという欲求が背後にあるということかと思いますが、こうした対話を通して人と人との関係が深まったり、薄くなったり、良くなったり、悪くなったりと発展をしていきます。Facebookは、実名制ですから、それはリアルな人間関係でもあるわけです。対話の先にある「関係」のために、コミュニケーションが存在していると言うべきなのでしょう。

こうして考えると、Facebookのような実名型のソーシャルメディアは、リアルの人間関係の縮図でもあるわけで、ブランドは、これからますます、ソーシャル上でのプレゼンスに最大限の注意関心を払っていかなくてはならない時代になってきたと思います。