ゲームのノウハウがマルチデバイスのインターフェイスに活きる

最近のWindows Phone発売やWindows 8の発表で、注目を浴びている、メトロUI。
これまでのPC向けのインターフェイスとは異なり、完全にマルチデバイス対応&タッチデバイスを前提にしたインターフェイスです。
ついにマウスとキーボードから解放される時代がくるのかもしれません(もちろん、インターフェイスを使い分けるという意味ですが)。

さて、このメトロUIですが、開発環境が、RIAプラットフォームのSilverlight(一般的には、幅広く動画再生に利用されてます)と、マイクロソフトのゲーム機Xboxの開発環境である、xnaなのだそうです。前者は、当社でも開発経験があるものなので、なるほど、という感じでしたが、後者については、マイクロソフトでも、ゲーム機で培ったノウハウが、全社レベルで活用されるようになってきたということで、面白いことになってきました。

最近のマーケティング業界のBuzz Wordにゲーミフィケーションがありますが、インターフェイスの世界では、ゲームのノウハウ利用を提唱する「ゲームニクス理論」というのがあります。これは、任天堂で長らくゲーム開発をされていた、立命館大学のサイトウ・アキヒロ教授が提唱しているものですが、以下の4つの原則からなります。

ゲームニクス理論(立命館大サイトウ教授)

1.直感的なユーザーインターフェース(=使いやすさの追求)
2.マニュアルなしでルールを理解してもらう(=何をするべきか迷わない仕組み)
3.はまる演出と段階的な学習効果(=熱中させる工夫)
4.ゲームの外部化(=現実とリンクさせてリアルに感じさせる)

PCも携帯電話も、仕事の道具からはじまったので、人に教えてもらったり、マニュアルを読んだりしてでも、使えるようになろうという動機がありましたが、
タブレットやスマートフォンなど、日常生活の中に浸透していくには、ゲームがこれまで人々を楽しませてきた背景にあるインターフェイスのノウハウが有効だということでしょう。

この理論でサイトウ教授が語っていることで、面白いのは、この理論の考え方の根底には、日本の「さりげないおもてなし」の感覚があるのだ、ということです。
さすが、京都・任天堂、という感じですが、この点は、ユーザーインターフェイスを考える人たちにとっても、大切です。
しかもインターフェイスは、主張しすぎないことが肝要なので、「さりげない」というのがミソ。まちがっても、インターフェイスが斬新だぞ、などと声高に主張してはならないと思います。

先日、家族でお台場の科学未来館へ行きましたが、そこでの展示「2050年くらしのかたち」では、Kinectを使ったインターフェイスで参加できるようになっていました。
4歳のこどもたちも、見よう見まねで参加。内容は分かっていないと思いますが、何やらカードをゲットしたということで楽しんでいました。PCやテレビゲームになじみのない子供でも、こうして簡単に参加できるようなインターフェイス、一つの理想形ですね。

「2050年くらしのかたち」の紹介は、こちら
日本科学未来館の新展示を見る(1) (マイコミジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2011/09/20/miraikan_01/index.html