Razorfish Client Summit 2013 その1

 

3年ぶりの開催になった、RazorfishのClient Summit。今回のテーマは、Converge。様々な方向性の事を一つにまとめる、といった意味になるでしょうか。今回、Global CEOのBob Lordと、CTOのRay Velezが、Summitに合わせて、"CONVERGE"という本もリリースしました。その中では、企業の目的にむけて、Creative, Media, Technologyを一つにまとめて行く事、と定義しています。

2日間で開かれた15のセッションのうち、印象的なものを幾つかご紹介したいと思います。

Defining Industry Leadership Through Digital Convergence — Delta’s Road to Reinvention
Deltaのマーケティング&デジタルコマース担当VP、Bob Kupbens氏は、自社のデジタルマーケティングの展開に関して、デジタル戦略をつくるのではなく、Customer Engagement 戦略をつくるのだ、と語り、そのために行なってきた6つの方針を紹介しました。

 

1.新たなRetail Channelの構築(スマートフォン、タブレット、KIOSKなどCustomerを取り巻く、あらゆる新しいコミュニケーションプラットフォーム上で飛行機の予約ができるようになっています)

2.新しい製品サービスに投資する事(機内WIFIやシートを刷新)

3.デジタルによって、顧客体験の全てのプロセスを豊かにする事(全ての顧客体験が、デジタルコミュニケーションでフォローされています)

4.新しいビジネスモデルを構築する事(マイレージプログラムでの他社との連携など)

5.サービスのイノベーション(預けた荷物のトラッキングシステムを他社に先駆け提供)

6.ITとマーケティングの組織を融合(それまで分かれていたIT部門とマーケ部門、2つの組織を、MARKETING & COMMERSEという一つの組織の下で、Shopping, Social, Digital&Traditional Marketing, Media&Partnershipという4つの役割に再編集)。
デジタルマーケティングの成果により、一時期の米国の航空業界の危機的な状況下で低迷していた状況から、ここ2−3年は、収益も上がり、顧客満足度もトップのエアラインへと変貌をとげるのに大きな役割を果たしました。

Integrating Paid/Owned/Earned in Hollywood — A Disney Story

Disneyで映画のプロモーションを担当するTJ Marchetti氏からは、"Advertising is becoming optional."という刺激的な発言がありました。Monster's Inkの続編で、この夏公開のMonster's Universityの例を挙げて、Contents Marketingが主軸になっていて、Paid Mediaは、それを補完する位置づけであった事や、従来型のインパクトのある予告編を露出させるようなやり方ではなく、Storytellingこそが大事である、と語りました。メディアの利用に関しても、露出量ではなく、メディアとコンテンツのインテグレーションが大事、として、OZのプロモーションにおいて、Google Chrome上で行なった、"Find your way to OZ"の事例を紹介しました。さらには、ハリウッド俳優の承認済みのビジュアル素材を使うよりも、UGC(User Generated Contents)を活用する事の効果を挙げるなど、Digital Marketingの活用で先端を走る、コンテンツ企業ならでは、のユニークなセッションでした。

話を聞いていて感じたのは、コンテンツ企業としてソーシャルメディアを重視する姿勢が、日本よりも極めて高いということでした。それと同時に、ソーシャルメディア上での反響をウォッチしながら、施策をチューニングしていくことが当たり前になっている、という点は、今後日本でも広がってくるだろう、と実感しました。

次のブログへ続く。。。