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2019.5.30 開催セミナーレポート

Isobarコマースレポート ~コマース時代の真実~

近年、急激な成長を遂げているEコマースの実態について、海外事情を紹介するとともに、日本市場ではどのような変化を遂げているのか?について紹介します。日本市場におけるEコマース成功は何か?キーポイントを本レポートでは解説し、知った人からビジネスが変化する、Eコマースの真実をお伝えします。

マーケティングや広告、テクノロジー、ブランドなどの第一線で活躍する人材が世界中から集まり交流するイベント「ADVERTISING WEEK ASIA 2019」が5月27~30日、港区の東京ミッドタウンで開催されました。

各業界のプロフェッショナルによるセミナーやワークショップが行われる中、電通アイソバーは5月30日、「知った人からビジネスが進化する。コマース・エクスペリエンスの真実」と題したセミナーを実施しました。

Eコマースの急激な成長の中で、CPG(一般消費財)やリテールを扱う企業がコマースの成長を達成し続けるためには、どう進むべきか、セミナー詳細レポートです。

Eコマースの急激な成長

セミナーでは冒頭に、2018年には売上額が前年比18%増加し、世界のセールス全体の15.2%を占めたと述べるとともに(※1)、オンライン人口の60%以上がEコマースを利用しているとのデータを示しました(※2)。

世界のEコマースにおける状況

アメリカではDirect to ConsumerコマースとAmazonやeBayのようなマーケットプレイスが主にリテールを支えています。このうち62%の顧客は実際にサイトで商品を買う前にすでにオンライン上で何らかのタッチポイントにより、影響を受けています。(※3)一方、中国ではWeChatのようなモバイルプラットフォームを用いたマーケットプレイスが人気を博しています。ヨーロッパではリテールは横ばいですが、Eコマースは成長を続けています。中国を除くアジア太平洋地域ではオムニチャネルが成長してきています。また、ラテンアメリカでは、ブラジル、アルゼンチン、メキシコなどがこうした成長を先導する主要マーケットとなっています。

こうして世界各地を見ると、マーケット規模で拡大を続ける国もあれば、顧客の購買単価を上げることでしか成長できないほど、既に成熟したマーケットを抱える国もあるということに気づきます。日本のマーケットにおいては、消費者の数にもかかわらず、様々な製品のカテゴリーで継続的な成長がみられます。(※3)主要インフラがすでに整っているので、顧客の購買意欲を高める準備もできています。様々な製品カテゴリーを持つ企業にとってこれは重要な要素です。

企業・組織が図に示すカテゴリー商品を取り扱う場合、図の示すカテゴリーのEコマース平均売上成長率まで成長していることが極めて重要です。もし成長できない場合は、なぜできないのか、成長するには何が必要で、どのような施策をすればよいのか、より大きな質問を自らに問いかけなければなりません。

また、成長の最大の要因は、世界のEコマースの50%を占めるオンラインモールやフリマアプリといったマーケットプレースであるとした上で、「マーケットプレースはブランドと消費者を結び、双方のコミュニケーションを円滑にし、取引に至る場所へと変わってきている。これにより1.8兆円規模のオンラインビジネス産業が生み出され、近い将来2.1兆円にまで成長していくだろう」と説明しました(※5)。

日本の消費者の行動はどのように変化しているのか?

続けて日本のEコマース市場についてデータを元に解説しました。
「オンラインでの商品購入者の82%は事前にオンラインレビューを参考にしている」(※6)、「利便性の高さから、3人に1人はモバイルショッピングを利用。インターネットはその消費行動をナビゲートするガイドとしての役割を果たしている」(※7)などと現状を説明しました。

さらに、マーケットプレースにとらわれずに自社チャネルで商品販売を行うDirect to Consumerの重要性を語り、日本市場では次の4点を考える必要があると解説しました。

●オンラインでの消費とカテゴリーの拡大について

人口は減少しているものの、1人当たりのオンライン消費は増加し続けるとみられる。

●近い将来起きるコマースの変化について

モバイルコマースは2021年までに、Eコマース全体の7%という現状から50%まで急速に拡大するとみられる(※8)。スピーディーなロジスティクスを可能にするために更なる投資が必要となる。

●オムニチャネルについて

「どこででも購入できて、どこへでも発送できる」シームレスなオムニチャネルを実現する必要がある。

●顧客の期待値の高まりについて

顧客の期待はこれまでになく高まっており、企業はあらゆるチャネルを通して、ユーザーが満足するサービスを提供する必要がある。

オムニチャネルプラットフォームへの投資を提案

続いて、「コマースが提供し続ける大きな成長チャンス」「マーケットプレースが直面する『飽和状態』という課題」「日本の消費者の行動の変化」などの重要トレンドを踏まえ、CPG(一般消費財)やリテールを扱う企業がコマースの成長を達成し続けるためには、どう進むべきかを語りました。

そしてCPGメーカーやリテーラーは、戦略を多様化させ、Direct to Consumerのオムニチャネルプラットフォームへの投資を行うべきであると提案しました。

企業は消費者の行動をコントロールすることはできないが、各タッチポイントでの体験を提供することは可能です。そのため、ブランド体験を提供する一連のプロセスに最適な要素を見つける必要があること、また、Direct to Consumerコマースによって、企業はブランドのポジショニングを成功させ、適正な商品価格を設定し、バリューを高めることができます。

さらに、ブランドがDirect to Consumerのオムニチャネルコマースに投資することで、顧客の情報を全方位から見られるようになることが可能となります。消費者をしっかりと理解するために、1対1のパーソナライズされた体験を実現することが重要であり、同じセグメントに2人がいたとしても、Direct to Consumerのアプローチならばそれぞれにユニークな体験を提供し、顧客に新たな発見をもたらす貴重な体験をつくり出せることを説明しました。

ブランドの打つべき手段は?

Direct to Consumerの計画を立てることで、ブランド戦略とインサイトを可視化することが可能になります。次に、CXエクスペリエンスの特定を行い、迅速かつ適した費用設定で、エンドツーエンドのエクスペリエンスを創造するためのコマース戦略を立てます。
そして、テクノロジーを利用し、何が合理的になっているのか、何が必要なのか、を定義する段階へ移ります。最初の8か月以内は実用最小限の製品(MVP)の展開を行い、KPI・効果測定を測るのに役立つDirect to Consumerに関する知識を得るようにしましょう。

体験重視のコマースへと変化していくに当たり、

  • ・コマースはこれからも成長を続ける。
  • ・企業はDirect to Consumerの導入でマーケットプレース以上の多様化を実現し、自社ブランドにとって良い選択をできるようになるべき。
  • ・チャネルを持つだけではなく、顧客とダイレクトなつながりを持とうとする心構えが重要。
  • ・今すぐ行動を起こす。
  • ・全体像を見据えることで自分のブランドの価値を最大限に高めることを考える。

という五つのポイントが非常に重要となると考えられます。

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