Internet of Things (IoT) 時代の到来

今月頭、6回目を迎える、Razorfish Tech Summitに参加してきました。
元々、テクノロジー部門のためのコアな会議なので、これまで私も参加したことは無かったのですが、今回は、もう少し裾野を拡げて、エンジニア以外の人にも分かるカンファレンスへという方針のもと、初参加してみました。
会議のテーマは、Internet of Thingsでした。

センサー技術によって、従来のコミュニケーションデバイスだけでなく、スタンドアロンで動いていた電気製品が次々とネットに接続してサービスを進化させたり、新しいセンサーデバイスが登場し、従来のサービスを拡張する時代の到来です。
すでにインパクトのある製品として、Amazonn Dash(生鮮食品や日用品のECサイトAmazon Freshでの買い物を便利にする、商品をスキャニングするデバイス)、Nest(AI機能が搭載された、家庭用サーモスタット。日本では、冷暖房機器の考え方が異なるので、使うのは難しいようですが。)、Philips Hue(すでに日本でも発売されている、ネットにつながったLED。)などが市場に登場しています。

サミットでは、PSFKのPiers Fawkes氏がReal World Web : Living within the Internet of Thingsと題した基調講演を行いました。Iotに囲まれた生活とは、どのようなものなのか、Piers氏は3つの大きなトレンドを挙げました。
一つ目は、Empathy Techということで、ユーザーを理解し(思いやって)手助けするテクノロジーです。例えば、多くの自動車メーカーが、既にドライバーをアシストするソーシャルメディアを活用したサービスを研究しています。TeslaのSmartcar(この夏にサービス開始。)やNestのように、オンラインで集められた情報をもとに、自己学習するプログラムによって、エネルギー消費をコントロールするといったデバイス+テクノロジーが今後我々の身近に登場してきます。KickStarterで既に話題の、NinjaBlocksは、家庭に導入することで、家族の行動に合わせて、家電製品などを自動的に動かすことを可能にします。
また、人がどのような気分や感情にあるのかをセンサーからの情報を解析して把握する試みも始まっています。Ginger.ioというスマホアプリは、スマホを通したユーザーの行動(ソーシャルメディア上でのアクションや、通話での声のトーンなど)をトラッキングし、病気治療中の方が精神面で弱っていることを早期に察知することで、治療のサポートをするというプロジェクトのために開発されました。。
先日、ソフトバンクが発表したPepperも、こうしたトレンドに合致するもので、製品のリリースが大変楽しみです。
二つ目は、Community Net。コミュニティを活性化するためのプラットフォーム。重要な情報や体験をすぐ簡単にシェアできたり、センサーで大量のデータを収集してコミュニティで役立てようという流れ。Mimo Baby Monitorというあかちゃん向けのモニタリングの仕組みは、赤ちゃんの変化をスマホで簡単に知ることができるようにしたり、Volvoや、既存の自転車を電動アシスト付きにする、Copenhagen Wheelなどは、車や自転車から道路や環境の情報を収集してデータベースを構築することを計画しています。Internet of Thingsの拡大とともに、PublicにつながったIoTのための検索エンジンも生まれています(http://thingful.net)。
最後は、Conscious Planet。環境を意識した、技術やサービス。Enevoは、ゴミ箱につけたセンサーでゴミの量を量り、最適なゴミ収集プランを行うことでエネルギーコストなど費用の削減をしようというもの。Tvilightも街灯にセンサーをつけ、通行量などに応じて照明をコントロールするシステム。

我々マーケターは、こうした生活者をとりまく情報環境の変化の中で、ブランドと生活者の関係が大きく変わっていく流れを捉えつつ、コミュニケーションの設計をしていく必要があります。さらには、コミュニケーションにとどまらず、IoTの中でサービスやツールを設計していくこと自体にも取り組んでいく必要があるでしょう。APIが公開されオープン環境の中で上記のようなサービスも提供されている訳で、プログラマー、エンジニアとのコラボレーションがマーケティングにおいて、より重要度を増すはずです。日本のエンジニアの皆さん、是非、マーケティング業界へもいらしてください!