ベトナム雑感

先月、当社のラボのある、ベトナム・ホーチミンを訪問してきました。
ラボを開設してから1年近く経っていて、都度、報告は受けていたのですが、実際に現地に行ってみると、いろいろ新しいことに気づかされました。
ベトナム全体の人口は9000万人で、平均年齢27歳という若さ。内、ホーチミンには、900万人と、1割の人口が集中しています。
街中を歩いていて驚くのは、Free WiFi網が張り巡らされ、若者がみんなスマホを持っている、という点です。中堅のエンジニアの月給が350USDぐらい(JETRO 2013年末調べ)なのに対して、その2.5倍近い金額のiPhone6を持っている若者も少なくありません。
PCは持っていなくても、スマホ経由で情報収集ができる訳で、そのせいか、欧米のカルチャーもじわじわと受け入れられているようです。象徴的なのが、スターバックスで、一昨年1号店がオープンしたのですが、現地のコーヒーのショップ3、4倍も高いにも関わらず(屋台のコーヒーと比べるともっと高いです)、現地の若者でにぎわっています。コーヒーの値段は、日本と同じぐらいで、現地の若者には、かなり高いはずなので、観光客ばかりかと思いきや、そんなことはなく、市内に11店舗を構えるまで広がっています。

 

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ホーチミンの夜景

ベトナムの所得水準に関しては、一般的な調査ではわからない点もあるようです。いわゆる袖の下的なお金のやり取りが、様々な場面であるようですし、また、ベトナム戦争の影響で難民となったベトナム人が「越僑」となって海外から送金をしているようです。高額なスマホが売れたり、スタバが賑わっているのも、そうした統計上把握できないお金によるものかもしれません。
スマホが普及しているとなると、ECも広がっているのではと思いましたが、残念ながら、ECの普及はまだまだで、クレジットカードの普及率が低く、物流網が整備されていないことが理由のようです。とはいえ、モノを買う際に、ECサイトでチェックはするという声もあり、身近な存在になってきているのは、間違いなさそうなので、インフラ次第でブレイクするかもしれません。イオンなどの大手モールも進出しているわけですから、日本でスーパーマーケットが展開しているような、リアル店舗を起点とした自社配送によるECなら、実現可能なのでは?などと想像してしまいます。

さて、当社では、現在、Web開発・運用のオフショア拠点として、ラボを設けているのですが、実際運営してみて、ホーチミンでよかったと思うのは、1)理工系大学の卒業生多く、比較的優秀な人材が採用できる、2)親日の人が多く、日本企業で働くことにポジティブである、ということです。1)については、ASEANの中で経済発展が後発であったために、経済政策上IT領域に重点が置かれていて、理工系大学が多く存在しているためだそうです。2)については、過去の歴史上の国際関係が色々影響しているのですが、現在中国とは紛争状態にあったり、ベトナム戦争の影響か、米国企業に対して抵抗感のある人もいる、ということも影響しているように思います。
私たちにとって、何よりうれしいのは、日本企業が歓迎されているということです。やはり、メンバーの方々には気持ちよく、モチベーション高く働いてほしいですし、その意味では、働きたいと思って入ってくれることが、まず大前提。当社では、東京から社員を派遣してハンズオンでナレッジをシェアしながら、日本で求められる品質や業務のプロセスについて理解してもらい、それらを身につけてもらいながら、具体的な案件に入ってもらっていますが、皆、勤勉で意欲が高いので、スキルアップも早いです。
日本でのエンジニア不足が叫ばれるようになって、ずいぶん時間が経ちますが、改めて現場をみていて、今後は、国際分業しないと無理なのだろう、と思います。とかくオフショアというと、ローコストな開発・オペレーションというイメージが先行しますが、いずれは経済が発展し、コストメリットがなくなるのは必至です。なので、将来も見据えて、どこまでの分業ができるのか、その目指すべき姿のためには、投資もしつつ人材育成を現地でも行うということが、重要というのが私が受けた印象です。
より大規模なプロジェクトに入ってもらえるように、これからも一歩一歩着実に、体制を強化していきたいと思います。