Akio Iida / Creative Dept. / Executive Creative Director / Art Buyer

いろんなものが混ざったところで、
オープンマインドでいろんな才能と
一緒に仕事をする。
それがとても楽しいんです。

飯田 昭雄 Akio Iida

クリエーティブ部
エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター / アートバイヤー
2012年中途入社

外資系クリエーティブエージェンシー〈Wieden+Kennedy Tokyo〉で、クリエーティブの中核となるアーティストやクリエーターのリサーチからキュレーションを行う“アートバイヤー”を7年間務め、2011年の東日本大震災をきっかけとして電通アイソバーに参画。飯田は広告業界の中でもユニークなネットワークを活かし、インフルエンサーやアーティストをプロジェクトに巻き込むことで、他にはない価値を生み出し続けている。またその一方で社内プロジェクトやオフィスのリニューアルにも関わるなど、企業文化をつくりあげるキーパーソンでもある。

入社のきっかけは東日本大震災。SNSにカルチャーショックを受け、デジタルの可能性を感じた

「この会社に入社したきっかけは、東日本大震災でした。僕は青森県八戸市出身なのですが、3.11の当日は実家と電話がつながらず、唯一の連絡手段がTwitterやFacebookといったSNSだったんです。
テレビから流れる津波の映像で気が気ではなく、実家の住所をツイートして情報を求めたところまたたく間に拡散され、ついには隣の町内の方から「この付近は大丈夫ですよ」という連絡をいただいたんです。
それまで暇つぶしくらいにしか思っていなかったSNSがこういう使われ方をするということにカルチャーショックを受けました。
その後、被災地へ足を運ぶ中で〈一般社団法人ISHINOMAKI 2.0〉を立ち上げ、復興支援に携わる中、デジタルに関われる仕事をしたいという思いが芽生え、縁があった電通アイソバーの面接を受けることになりました。前職が外資系だったこともあり、国内の広告代理店でアートバイヤーとしての能力がどこまで発揮できるか不安はあったのですが、一次面接の時点で社長が来てくれて非常にユニークだと思いましたし、僕の話をおもしろそうに聞いてくれたんです。
電通に対して僕が持っていたイメージと違い、とてもカジュアルで、この会社なら自分が今までやってきたがことが活かされるんじゃないかと思い、入社を決めました。その後、社外活動だった石巻に関することを『もっと会社ゴトとしてやっていい』と言ってもらい、デジタル技術や会社のリソースを活用して、日本の諸問題をよい方向に持っていくことを目的とした社内プロジェクト“KUMU”を立ち上げることもできました。電通アイソバーは、未来を見据えて、企業がするべきことをきちんとできる“まっとうな会社”だと感じています。」

アートバイヤーとしての独自のネットワークを活かし、広告分野のみならず社会活動においても優れた成果を残している飯田。“KUMU”の第1回として、石巻でアイデアソンを実施した。現在、優秀なアイディアの実現に向けてプランニングディレクターを担当している今橋は、飯田のハブとしての能力に感嘆したという。

電通アイソバーのスター的存在です

「私は“KUMU”で飯田さんと仕事をさせてもらっています。石巻を代表するテクノロジー集団“イトナブ”と、ディープラーニング技術を応用し独自の画像識別システムを構築している“LeapMind株式会社”と組み、アイディアの実現に向けてプロジェクトを進めているのですが、見事に各社のコミュニケーションをまとめてくれています。
そして飯田さんは電通アイソバーのスター的存在で、とても楽しそうに仕事をされているのが印象的です。何よりそういう仕事が舞い込んでくる人脈を持っているところは本当にうらやましくて、いい意味で“遠い人”だと感じています。飯田さん以外には真似できない仕事の繋ぎ方により、電通アイソバーにある種のカラーがプラスされているようにも思います。その秘密は、“大変なプロジェクトを最終的にハッピーにまとめるあの空気感”ではないでしょうか。押し付けがましくないのに、彼の信念には“この人のビジョンが実現したらおもしろそうだ”と周りに感じさせる力があります。

同僚、社内プロジェクト“KUMU”チーム:
ビジネスデザイン部 プランニングディレクター 今橋 雅史 Masashi Imahashi

初仕事がオフィスのリノベーション。そして“コミュニケーション”を大切にした新オフィス設計

「入社して最初に頼まれた仕事が当時のオフィスフロアのリノベーションでした。最初に面接で来たときにどこが受付かわからず迷ってしまい、正直当時のオフィスにあまりいい印象がなかったこともありますし、電通文化の中でいきなりアートバイヤーとしての能力を発揮することも難しいと思っていたところでしたので、ぜひやりたいと思いました。
社長が〈ISHINOMAKI 2.0〉での活動を見ていてくれたこともあり、そこでの経験を仕事とミックスしたいと考え、石巻にある〈石巻工房〉がつくっている家具を導入したリノベーションを行ったのですが、その評判がとてもよく、石巻に関心を持ってくれる社員も出てきました。そうした成功体験があったおかげで、現在の東銀座へのオフィス移転の際にも、新オフィスのディレクションをすることになりました。こちらはリノベーションではなくフルスクラッチでしたので、できる限りのことをして社員の人たちに喜んでもらえるような空間づくりを心がけました。
電通アイソバーは非常にフラットな組織で、オーケストラよりもジャズのように各自が自由に責任を持って仕事をできる雰囲気が特徴なので、社内のコミュニケーションをより活性化し、新しい働き方のモデルケースをつくることを意識しました。」

移転に伴う新オフィスづくりにおいて飯田のアイディアを実現させるために、同時に転居してきたグループ各社との調整を行ったのが経営管理部の宮本だ。当初、宮本は飯田のアイディアの実現可能性に疑問を持っていたものの、あるときから共通のイメージを持ち、無事実現にこぎつけることができたという。

オフィスリニューアルプロジェクトの協力者:
経営管理部 部長 宮本 良樹 Yoshiki Miyamoto

コミュニケーションの力を信じ、みんなをやる気にさせる人ですね

「この新オフィスには弊社以外に電通デジタルグループ各社も入居するため、新オフィスのプロジェクトには各社のメンバーが参加していました。
その中で飯田さんが描くプランは、オーソドックスなオフィスをつくろうとする他社とは大きく違い、調整は簡単ではなかったです。しかし、議論になったり、険悪なムードになったりした時には、飯田さんが見事なプゼンでみんなを納得させてくれました。
そもそも私自身も最初は飯田さんのアイディアが実現できるか疑問だったのですが、彼とコミュニケーションをしていく中で『会社を良くしたい』という思いを知ることができ、アイディア実現のイメージを共有できるようになりました。飯田さんが新オフィスで意識していたのも“みんなのコミュニケーションの場をいかにつくるか”というところで、オフィス内のカフェや共有スペースにそれが表れていると思います。
リニューアルしてからしばらくは、『カフェスペースをクライアントに紹介したい』との要望がひっきりなしでした。私自身もこの場所はよく使うのですが、自然と人が集まる空間として、会社のよい雰囲気づくりに大きく貢献している場所だと思います。
今後もまたリニューアル計画があるのですが、また一緒に組んでいいものをつくっていきたいと思っています。飯田さんは『難しいことでも一緒にやっていこう』という気持ちにさせてくれる人ですね。」

フラットでオープンマインドな働き方、その象徴としてのDIYカフェ

「電通アイソバーのいいところの1つが、日本の企業ではめずらしい、社員による独自採算のDIYカフェを運営できていることですね。プロのバリスタから講習を受けた“カフェ部”の社員が、毎週シフト制で一杯100円のスペシャルティコーヒーを提供しているのですが、こんな会社は電通アイソバーをおいて他にはないと思っています。
ただ、正直なところ、外資で仕事をしていたころは『自分たちがクリエーティブに関しては1番だ』というおごりがあって、営業が主体である日本の代理店をバカにしていたところがありました。そうした価値観が変わるきっかけも震災だったんです。震災の1ヶ月後に被災地に行ったところ、がれきだらけの街を何とかしなきゃという人たちが日本中だけでなく世界中から来ていたんです。さらにその後、救援物資も必要がなくなった頃には、また新しくいろんな職業の人たちが集まり、フラットにこれからの街のことを考えるようになりました。
それは偏見や壁を持っていたらとてもできないことで、あらゆる人とフラットにものをつくることの大切さを痛感しました。いろんなものが混ざったところで、オープンマインドでいろんな才能と一緒に仕事をする。それがとても楽しいんです。それからは、ある意味では初心に戻ったような気持ちで毎日仕事をしています。」

飯田が新オフィスを設計する上で新しくはじまったプロジェクトが、有志社員による“カフェ部”で運営されるカフェだ。社内に新しい文化を生んだDIYカフェはどのように作られたのか? “カフェ部”の共同立ち上げ人であり、バリスタの認定資格を持っているSoniaは、それまで交流のなかった飯田から突然声をかけられたという。

社内のコミュニケーションを変えた行動力と発想力に脱帽します

「もともと飯田さんとは案件で関わったこともなくて、話したこともありませんでした。彼が新しいオフィスで社員の交流スペースをどうするか悩んでいたところ、社内の誰かから私がコーヒー好きだということを聞いたらしく、相談をいただいたんです。そこでカフェを立ち上げることになったのですが、飯田さんはチャレンジしたいことをすぐ行動に移せる方ですし、やはり発想力がすごいですね。
“カフェ部”には現在10人のメンバーがいて、毎週水曜日の午後に営業しています。高品質のスペシャルティコーヒーを使っているので、みんな「美味しい!」と喜んでくれていて、毎週コーヒーを飲みに来てくれる常連もできました。今では評判が広まって、クライアントの方からも『今度のミーティングはアイソバーで』という話をいただくこともあります。
社内コミュニケーションの場として、案件で関わらない他部署の人たちとコミュニケーションが取れるようになったのもとてもいいことだと思います。もうすぐこのカフェも2周年を迎えるので、いろいろと新しいことに挑戦したいと考えています。」

社内カフェ部のバリスタ:
ソーシャルメディアマーケティング部 コミュニティマネージャー ソニア・チャオ Sonia Cao

Ideas
without
limits

Enabled by technology.
Designed for people.
Delivering business results.

社外のクライアントワークのみならず、数々の社内プロジェクトやオフィス設計を手がけ、電通アイソバーの企業文化づくりにも貢献している飯田。いかに出る杭をつくれるかというチャレンジを繰り返しながら、日々の仕事を社会貢献や地方創生に役立てたいというその働き方は、今後の社会においてひとつのモデルケースとなるのかもしれない。